
今回は「2025年は競売物件が増えるのか?それとも減少するのかをお話します」のお話です。
2024年の競売物件が15年ぶりに増加しているという情報が流れました。
少しの驚きと、そろそろだなという思いが混ざって複雑な気持ちになる情報でした。
15年前の2009年といえば、2008年9月15日に投資銀行のリーマンブラザーズが経営破綻をきっかけに起きたリーマンショックの翌年です。
私は、このリーマンショック後の競売・任意売却のピーク時を経験しました。
2009年の競売物件数は60000件超でしたので、昨年の4倍以上ということもあり競売物件・任意売却物件が溢れかえるよう状況でした。
現在、インターネットで任意売却の集客をしている不動産会社やサイトは2010年頃から本格的に増えたような記憶があります。
このブログを読んでいる人は、2025年以降の競売物件は増加するのか興味があるでしょうね。
正直に申し上げますと分かりません。
というか、競売物件が増えるポイントは企業倒産の前年の件数と連動すると思います。
2024年に競売物件が増加した影響は、2023年の企業倒産が前年度比で30%増でしたので競売を申し立てられる不動産が増えたと思います。
2023年の倒産件数よりも微増ながら2024年の企業倒産は、更に増加して10006件になっていますので、競売物件は増加する可能性はあります。
昨年からの倒産件数が増加していることが報道されるにあたって建築業の倒産が増加が注目されています。
建設業と不動産業は密接な関係にありますから、建設業兼不動産会社という形態は珍しくありません。
そんな中で、コロナ禍までは建設業は活気のある業界でしたが、資材高騰や人手不足・人件費高騰等の影響で倒産している企業は少なくありません。
建設業兼不動産会社によっては、不動産買取を積極的に行っているケースも少なく、本業が思わしくなくなって倒産になって、所有不動産が競売を申し立てられるというシナリオが増える可能性はあります。
このブログでは建設業に限定しましたが、他の業種でも当てはまる状況はあると思いますし、ほんの1例ですので、その他の要因で企業倒産=競売物件の増加の可能性はあります。
今回のブログでは企業倒産が原因の競売物件の増加について説明しましたが、その他にもリーマンショック並みの事が起きて不動産価格が下落したり、世界恐慌のようなことが起きれば収入減による自己破産が急増すれば競売物件は増加するでしょう。
競売不動産をついて興味があったり注視している方は、広い視点で不動産市況や景況感を見定めていくことが大切でしょう。
