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相続した不動産の売却に困っていませんか?失敗しないための解決策を徹底解説

はじめに:なぜあなたの不動産は「売れない」と断られたのか?

「親から実家を相続したけれど、ゴミだらけで手が付けられない」

「市街化調整区域にある土地だからと、地元の不動産会社に仲介を断られた」

「借地人が住む底地や、再建築不可の物件なんて、本当に買い手が現れるのだろうか」

相続した不動産の処分に悩み、複数の不動産会社を回ったものの、色よい返事をもらえず途方に暮れている方は少なくありません。

まず知っていただきたいのは、「不動産会社に売却を断られた=その物件に価値がない、売れない」というわけではないということです。

一般的な不動産会社が仲介を拒否する主な理由は、物件の流動性や収益性が低く、成約にいたるまでの法的な調査や権利調整の手間が、宅地建物取引業法で定められた「仲介手数料」という報酬に見合わないと判断したからです。

要するに、高度な専門知識が必要な割に、会社としてのタイパ(タイムパフォーマンス)が悪いから敬遠されたに過ぎません。

不動産会社から断られる理由を正しく分解し、適切な法的手続きと戦略的なアプローチ(出口戦略)を組み立てれば、どんなに難解に見える物件でも必ず売却への道は開けます。

【結論】相続不動産を「負動産」にしないための3つの鉄則

本記事の結論として、他社で断られた不動産を確実に売却し、次の世代に負担を残さないための最重要ポイントは以下の3点に集約されます。

●「現状有姿」での売却ルート、または専門業者による直接買取を選択する
自力で数百万円をかけてゴミ清掃やリフォーム、測量を施してから売り出すのはハイリスクです。費用をかけずに、そのままの状態で価値を評価できるプロに相談することが鉄則です。

●「共有持分」や「不完全な権利」のままで諦めず、専門家(弁護士・司法書士等)を巻き込んだ「プロデューサー型」の不動産会社をパートナーにする
共有持分、立ち退き、抵当権、底地といった問題は、不動産会社単体では解決できません。士業ネットワークを一元管理し、ワンストップで解決できる窓口を選ばなければ、交渉は長期化し頓挫します。

●法律(都市計画法・建築基準法)の「例外規定」や「許可要件」を徹底的に掘り下げてくれる会社を見つける
「市街化調整区域だから」「再建築不可だから」という一言で諦めてはいけません。自治体ごとの条例や開発許可の過去の経緯を紐解けば、合法的に建替えや用途変更ができる「抜け道(合法的な例外規定)」が存在します。

本書では、これまで数多くの難案件を解決してきた専門的な視点から、各シチュエーション別の具体的な打開策を徹底的に解説します。

その不動産、実は「負動産」になっていませんか?放置が招く恐ろしい代償

「とりあえず売れるまでは置いておこう」という安易な放置は、資産を「負動産」へと転落させる最大の引き金になります。不動産は、所有しているだけで牙をむくコストの塊です。

経済的・精神的コストの累積

毎年の固定資産税や都市計画税はもちろん、戸建てであれば庭木の越境対策、外壁の崩落防止といった維持管理費用が毎年確実に発生します。

これらは時間とともに所有者の手元資金を蝕み、「売れない土地のために、なぜ毎年お金を払い続けなければならないのか」という強い精神的ストレスへと変わっていきます。

資産価値のデッドスパイラル

適切な換気が行われない空き家は、わずか数年で湿気がこもり、柱や基礎が腐食します。さらに、後述する特別措置法によるペナルティを受けると、売却価格が下がるだけでなく、維持コストが跳ね上がる事態に陥ります。

【重要】「特定空家」に指定されると固定資産税が最大6倍に

空き家対策特別措置法(空き家法)の改正により、管理が不十分で倒壊の恐れがある「特定空家」や、その予備軍である「管理不全空家」に指定されると、住宅用地に対する課税標準の特例(固定資産税を最大6分の1に減額する特例)が解除されます。つまり、放置しているだけで税金が最大6倍に跳ね上がるリスクがあるのです。

自治体からの勧告を無視し続ければ、最終的には50万円以下の過料や、行政代執行による強制解体(その莫大な費用はすべて相続人に請求されます)という最悪の結末を迎えることになります。

ゴミだらけの戸建てを相続したら。資産価値を守るための「早めの処分」

遺品整理が手つかずのまま、あるいは足の踏み場もない「ゴミ屋敷」状態の実家を相続した場合、多くの人は「こんな状態では誰も買ってくれない」と絶望します。

しかし、ここでの対応の速さが、手元に残る資産額を大きく左右します。

放置による建物の寿命短縮

ゴミが堆積した家屋の内部では、生ゴミや不用品が湿気を吸い込み、床板を腐らせ、シロアリを呼び寄せます。

また、ネズミや害虫の発生源となり、近隣住民から役所へ苦情が寄せられるケースも日常茶飯事です。

こうなると、単なる「古い家」ではなく「近隣トラブルを抱えた物件」となり、買い手は完全にゼロになります。

自力で片付けるべきか、そのまま売るべきか

一般の不動産会社は「売主の責任で中を綺麗にしてから媒介契約を結びましょう」と言いますが、これを受け入れてはいけません。ゴミの処分費用に100万円以上投資したとしても、その分だけ売却価格が上乗せされる保証はないからです。

●賢い選択肢:家財道具丸ごと引き取りの「現状有姿(げんじょうゆうし)売却」
建物の構造自体がまだ生きている(リフォームで再生可能である)うちに、室内のゴミも含めてそのまま引き取るノウハウを持った不動産会社、あるいは買い取り業者へ売却するのが最も合理的です。

業者は提携する格安の産業廃棄物処理ルートを持っているため、個人が一般の遺品整理業者に頼むよりも圧倒的に低コストで処理でき、結果的に売主の負担を最小限に抑えられます。

市街化調整区域でも売却は可能!「断られる理由」と「売れる理由」の決定的な違い

市街化調整区域(都市計画法に基づき、市街化を抑制するために指定された区域)の不動産は、一般的な不動産会社から最も嫌がられる物件の一つです。

しかし、法律の構造を正しく理解すれば、十分に売却可能です。

なぜ多くの不動産会社は「NO」と言うのか?

市街化調整区域では、原則として建物の建築や増改築が禁止されています。

これを解除して売買を成立させるには、都市計画法第34条に定められた「開発許可の例外要件」を一つずつクリアしていかなければなりません。

この調査には、役所の都市計画課や開発指導課との高度な協議が必要であり、経験のない営業マンでは書類の文脈すら読み解けません。「リスクがある割に手数料が安い」から、彼らは門前払いをするのです。

市街化調整区域の「売れる理由」を見出すプロの視点

市街化調整区域の土地であっても、以下のような「例外要件」に該当すれば、建物が建てられる(=高い価値で売れる)土地に変貌します。

●都市計画法第34条第1号(公益上必要な建築物・店舗等)
周辺の居住者の日常生活のため必要な物品の販売店(コンビニや診療所など)、あるいは社会福祉施設(特別養護老人ホームなど)の用地としては、開発許可が下りる可能性が極めて高いです。例えば、2,000坪を超えるような広大な土地であれば、一般の宅地としては売れなくても、福祉法人や医療法人向けの施設用地として高値で売却できるルートが存在します。

●都市計画法第34条第12号・14号(自治体の条例・開発審査会の議決による緩和)
各自治体が地域の実情に合わせて定めた条例(12号など)や、開発審査会の判断(14号)により、一定の条件(例:既存の集落内にあり、一定の親族関係者が住むための住宅など)を満たせば建築が許可されるケースがあります。

注意:自治体による制度の違い

例えば、埼玉県内でも自治体によって採用している開発許可の基準は全く異なります。

さいたま市のように、特定の既存集落における規制緩和(旧11号に類する制度など)を独自に運用しているケースもあれば、採用していない自治体もあります。

地元の前例や役所の運用方針を熟知した専門会社でなければ、この「売れる理由」は見つけ出せません。

老朽化アパート売却の罠。立ち退きトラブルで後悔しないための出口戦略

昭和期に建てられた老朽化アパートを相続した場合、空室率の上昇と修繕費の増加で、毎月のキャッシュフローが赤字になっているケースが多々あります。

「いっそ更地にして売りたい」と考えても、そこには「借地借家法」という巨大な壁が立ちはだかります。

立ち退き交渉における最大の罠

日本の法律は、賃借人(借り手)の権利を極めて強く保護しています。オーナー側の「古いから壊したい」「売りたい」という理由だけでは、契約を解除するための「正当事由(せいとうじゆ)」としては不十分とみなされます。

焦ったオーナーが自ら賃借人の部屋へ通いつめ、強引な立ち退きを迫ると、「威迫(いはく)による不法行為」として慰謝料を請求されたり、警察を呼ばれたりして交渉は完全に決裂します。

トラブルを未然に防ぐ出口戦略

アパート経営の出口戦略は、「いつまで持たせるか」ではなく「どうやって綺麗に着地(売却)するか」です。

1. オーナーチェンジでの現状売却(プロへの売却)
一般の個人には売れませんが、立ち退き交渉やリノベーションをビジネスにしている「不動産投資会社・再生業者」へ、賃借人が入ったままの状態で売却(オーナーチェンジ)する方法です。売却価格は下がりますが、売主は立ち退き交渉の精神的苦痛から一切解放されます。

2. 弁護士と連携した戦略的立ち退き
どうしても更地にして高く売りたい場合は、立ち退き実務に長けた不動産会社が「プロデューサー」となり、提携弁護士を代理人として立てて交渉を進めます。法的根拠に基づく適切な「立ち退き料(引越し代+新居の契約一時金+迷惑料など)」の算定と、書面による確実な合意形成(合意解約書の締結)を行うことで、泥沼の訴訟リスクを回避します。

遺品も家具もそのままでOK?「家財道具のある古家」を賢く手放す方法

実家の相続で多くの人が直面するのが、「片付けに対する心理的・物理的ハードル」です。

アルバム、仏壇、衣服、古い家具……これらをすべて分別し、処分するだけで数ヶ月から数年の時間が経過してしまいます。

「まずは綺麗にしてから」という思い込みを捨てる

「家を空っぽにしなければ、査定も売り出しもできない」と思い込んでいる方が非常に多いですが、それは間違いです。

放置された古家は、通気がないために畳にカビが生え、床が抜け、家全体の資産価値を急速に失っていきます。

賢く手放す「2つのハイブリッドアプローチ」

アプローチA:不動産会社による一括処分代行型の仲介
信頼できる専門会社に依頼すれば、提携している遺品整理業者や不用品回収業者を現地に手配し、見積もりから処分、売却活動までを窓口一つで代行してくれます。費用は売却して得られた代金から「清算」する形をとれるため、手元に事前の持ち出し資金がなくても進めることが可能です。

アプローチB:家財道具丸ごと「現状有姿買取」
買い取り専門業者にそのまま引き渡す方法です。売主は「必要な思い出の品」だけを数個カバンに詰めて持ち出すだけで、あとのゴミや不要な家具はすべて業者が引き受けます。契約不適合責任(後述)も免除されることが多いため、最も心理的負担が少ない手放し方と言えます。

再建築不可物件を相続したら。放置して「売却不能」になる前に知るべきこと

建築基準法第42条に定められた「接道義務(幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならない)」を満たしていない土地は、一度建物を解体してしまうと、二度と新しい建物を建てることができません。

これが「再建築不可物件」です。

「売却困難」から「売却不能」への転落

再建築不可物件であっても、今建っている建物が「リフォームすればまだ住める状態(柱や梁などの構造が生きている)」であれば、安価なリノベーション向け物件や賃貸用物件として、一定の需要(買い手)が存在します。

しかし、「どうせ売れないから」と放置し、雨漏りによって家が完全に朽ち果ててしまう、あるいは地震で倒壊して「ただの更地」になってしまうと、買い手は完全に消滅します。

新しい家が建てられないただの土地は、誰にとっても利用価値がないからです。

専門的視点によるリバース(再生)戦略

再建築不可物件を蘇らせるためには、以下のようなアプローチを検討します。

【再建築不可を解消する主なルート】
① 隣接地(公道に面した土地)の一部を買い取る、または等価交換する
② 隣接地と合筆(一つの土地にする)して、接道義務(2m以上)をクリアする
③ 建築基準法第43条の「許可・認定(旧但し書き)」を取得する

特に③の建築基準法第43条第2項の規定(旧43条但し書き)は重要です。敷地の周囲に広い空地(広場や公園)がある、または一定の基準を満たす通路に接している場合、特定行政庁(建築主事)が認め、建築審査会の同意を得ることで、例外的に建築が許可されるケースがあります。

この判断には、建築士や役所との綿密な調査が不可欠であり、一般の不動産会社では太刀打ちできません。手遅れになる前に、こうした法的手続きをハンドリングできるパートナーに相談することが絶対条件です。

権利関係が複雑な不動産は「売却できない」のか?抵当権・共有持分の壁を乗り越える戦略

「親の遺産を兄弟3人で共有名義にしているが、1人が売却に猛反対している」

「相続した物件に、大昔の親の事業の借金の抵当権(または根抵当権)が残ったままで、売却価格より借金の額の方が多い(オーバーローン)」

こうした複雑な権利関係の不動産は、素人が自力で解決しようとすると必ず親族間の泥沼の喧嘩や、金融機関からの冷たい拒絶に遭います。

任意売却(にんいばいきゃく)によるオーバーローンの解消

不動産を売却した代金で住宅ローンや事業借入金を全額返済できない場合、通常、金融機関は「抵当権の抹消」に応じてくれません。

しかし、そのまま放置すれば物件は「競売(けいばい)」にかけられ、相場より遥かに安い価格で強制処分されてしまいます。

これを防ぐのが「任意売却」です。不動産会社が売主の代理として債権者(銀行や保証会社)とタフな交渉を行い、「売却代金が借金に満たなくても、全額を債権者に回収させることを条件に、抵当権を外してもらう」という合意を取り付けます。

これにより、競売を回避し、一般相場に近い価格で売却することが可能になります。

共有持分のパズルを解く

共有名義の不動産全体を売却するには、共有者「全員」の同意が必要です。もしどうしても話し合いに応じない共有者がいる場合、以下の戦略をとります。

●自分の「共有持分」だけの売却:法律上、自分の持分(例:3分の1の権利)だけであれば、他の共有者の同意がなくても自由に売却できます。これを専門に買い取る業者に売却し、売主は関係性から離脱します。

●共有物分割訴訟を見据えた交渉:弁護士を介し、「このまま話し合いに応じなければ、裁判所に共有物分割訴訟を提起し、最終的には競売で全員の権利が安く買い叩かれることになる」という法的な現実を提示し、円満な一括売却(または持分の買い取り)へと誘導します。

老朽化物件の売却を阻む「立ち退き」の壁。法外な要求やトラブルを防ぐ専門家の視点

前述のアパート売却にも深く関連しますが、老朽化したビルや賃貸戸建ての売却において、最もトラブルになりやすいのが「店立ち退き」「居座り」の諸問題です。

悪質な賃借人による「ゴネ得」を防ぐ

建物の老朽化が進み、いつ震災で倒壊してもおかしくない状況であっても、賃借人の中には「立ち退く代わりに1,000万円よこせ」「一生ここに住む権利がある」と、法外な立ち退き料を要求してくるケースがあります。

オーナー側が知識不足のままこれに応じたり、逆に怒りに任せて鍵を交換したり、ライフライン(電気・水道)を止めるような実力行使に出ると、形勢は一気に逆転し、オーナー側が犯罪者(不動産侵奪罪や業務妨害罪)として訴えられます。

正当事由の補完と弁護士の盾

立ち退きを円満に解決するためのステップは、「客観的な事実の積み上げ」と「適切な役割分担」です。

【円満な立ち退き交渉のフレームワーク】
1. 建築士による「耐震診断」の実施(建物の危険性を客観的データで証明)
2. 「正当事由」の構築(老朽化+オーナー側の事情+適切な立ち退き料の提示)
3. 不動産会社による「新居(引越し先)の斡旋・サポート」
4. 交渉が難航した場合は、即座に弁護士へ「代理人交渉」をバトンタッチ

知識のない不動産業者が勝手に立ち退き交渉の報酬を得る行為は「非弁行為(弁護士法72条違反)」にあたるため、絶対にやってはいけません。

不動産会社が実務的な移転先探しや条件の調整(ソフト面)を行い、法的な交渉(ハード面)は提携弁護士が一手に引き受ける。

この強固な連携体制がある相談先を選ぶことが、法外な要求をシャットアウトする唯一の方法です。

【袋地・囲繞地】道路に接していない土地を相続したら。通行権と売却の難しさ

他人の土地(囲繞地:いにょうち)に完全に囲まれており、公道に直接出ることができない土地を「袋地(ふくろじ)」と呼びます。

囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)の現実と限界

民法上、袋地の所有者は、公道に至るために周囲の土地を通り抜ける権利(囲繞地通行権)が当然に認められています(民法第210条)。

しかし、これは「歩いて通ってよい」という最低限の権利であり、「自動車を乗り入れてよいか」「通路を舗装してよいか」「水道管やガス管を敷設するために他人の土地を掘削してよいか」という点については、周辺住民との合意(承諾書)がなければクリアできません。

近隣との関係が悪化している袋地は、ライフラインの引き込みすらできず、一般的な不動産市場では「お困り不動産」として完全に敬遠されます。

袋地を価値ある資産に変える売却戦略

袋地を売却するためのプロのアプローチは、主に以下の3パターンです。

●戦略1:囲繞地(隣人)への売却(最も確実)
隣人にとっては、自分の土地のすぐ裏にある袋地を買い取ることで、自分の土地全体の面積が広がり、一体的な有効活用が可能になります。隣人にとってのみ、その袋地は「高価値な土地」になるのです。

●戦略2:「通行・掘削承諾書」の取得による一般売却
不動産会社が隣地所有者と丁寧な交渉を行い、将来の買い手(第三者)に対しても「通行を認め、配管の掘削を承諾する」という一筆(承諾書)をハンコ代(承諾料)を支払って取得します。これが1枚あるだけで、袋地は通常の住宅地として市場で売却可能になります。

【底地の相続】売却は困難?「安く買い叩かれない」ための知識と借地人交渉の秘訣

「土地は自分(地主)のものだが、その上に他人の家(借地人の建物)が建っている」という状態の土地を「底地(そこち)」と呼びます。

底地の相続は、地主側にとって非常に不条理なストレスを伴います。

底地が「売れない」とされる本当の理由

地代(借地料)収入があるとはいえ、固定資産税を支払うと手元には雀の涙ほどしか残りません。それなのに、借地人からの「建替えをしたい」「名義を変更したい」という要求に対する承諾交渉や、更新料の請求など、煩わしい管理業務が延々と続きます。
この状態の土地をそのまま第三者に売ろうとしても、誰も欲しがらないため、市場価格の10%〜30%程度という「二束三文」で買い叩かれるのがオチです。特に「底地専門買取」を謳う強引な業者に焦って売ってしまうと、先祖代々の土地を失うだけで終わってしまいます。

底地を「正当な価格」で処分するための出口方程式

底地の売却成功の鍵は、「借地人との協調」にあります。

【底地売却の3大ルート】
① 借地人に底地を買い取ってもらう
(借地人は「完全な所有権」になるため、最も高く買ってくれる可能性がある)
② 借地人の「借地権」を地主が買い取り、完全な土地にして一般市場へ売却する
③ 地主の「底地」と借地人の「借地権」を同時に同一の第三者(デベロッパー等)へ一括売却する

特におすすめなのが③の「同時売却(共同売却)」です。バラバラでは価値の低い底地と借地権ですが、合わさることで100%の価値を持つ通常の土地(更地)として、市場の最高値で売却できます。

その売却代金を、事前に決めた割合(借地権割合:一般的に60:40など)で地主と借地人で山分けするのです。
この交渉をスムーズに進めるには、借地人の感情に配慮しつつ、双方にメリットがあることを論理的に説明できる、高い人間力と専門知識を持ったコンサルタントの介在が不可欠です。

難しい専門用語の解説

本記事に登場した、不動産売却における重要かつ難解な専門用語を解説します。

これらを理解しておくことで、業者選びの際に騙されるリスクを大幅に減らすことができます。

現状有姿(げんじょうゆうし)

物件を修繕したり、ゴミを片付けたりせず、「今あるそのままの状態」で引き渡す取引条件のこと。売主の初期費用負担をゼロにできるメリットがあります。

契約不適合責任(けいやくふてきごうせきにん)

売却した物件に、契約書に記載のない欠陥(雨漏り、シロアリ、土壌汚染など)が後から発覚した場合、売主が修理費用を負担したり、契約を解除されたりする法的責任のこと。

古い物件を売る際は、この責任を「免除(免責)」する特約を入れることが必須です。

正当事由(せいとうじゆ)

賃貸借契約をオーナー側から解約するために必要な「法的に正当な理由」のこと。単なる「売りたい」だけでは認められず、建物の老朽度、立ち退き料の提示額、オーナーと賃借人の双方の必要性などを総合的に裁判所が判断します。

再建築不可(さいけんちくふか)

建築基準法上の道路に敷地が2メートル以上接していないため、現在の法律上、建物を解体して新しく家を建てることができない土地のこと。

任意売却(にんいばいきゃく)

住宅ローンや事業借入金が返済できなくなった際、競売(強制処分)を避けるために、債権者(金融機関)の同意を得て、一般市場で所有者の意思によって不動産を売却する手続きのこと。

相続した不動産を「負」の遺産にしないためのQ&A

Q1. 他の不動産会社3社から「取り扱えない」と断られた物件でも、本当に売却の可能性はありますか?

A1. はい、十分にあります。
一般的な不動産会社は、手離れがよく、すぐに売れる「綺麗な物件(駅近のマンションや普通の住宅地)」の仲介で利益を出しています。

市街化調整区域、再建築不可、ゴミ屋敷、底地などの「難案件」は、法律の調査や関係者との交渉に数ヶ月以上の時間がかかるため、彼らのビジネスモデルには合わないのです。

弊社のように、法的な例外規定の活用や士業(弁護士・税理士・司法書士等)との強固なネットワークを持つ「販売特化・難案件専門」のノウハウがある会社であれば、他社が諦めた物件からでも隠れた価値を見出し、買い手をつなぐことができます。

Q2. 遠方に住んでおり、実家の様子を見に行くことすらできません。一度も現地に行かずに売却手続きを進めることは可能ですか?

A2. まったく問題ありません。完全にリモートでの対応が可能です。
現地調査、役所での法律調査、近隣住民との交渉、室内の写真撮影などはすべて弊社が一括して代行いたします。

売主様との打ち合わせは、お電話やメール、オンライン面談(ZOOMなど)で進め、最終的な売買契約の手続きも、郵送や司法書士の持ち回り(出張)手続きを利用することで、一度も現地に足を運ぶことなく安全に売却を完了させることができます。

Q3. 親が自営業をしており、相続した不動産に会社の担保(根抵当権)がついています。会社が経営難で倒産しそうなのですが、そのまま売却できますか?

A3. 会社の破産手続きや経営改善(事業再生)と並行して、戦略的に売却する必要があります。
このようなケースでは、単なる不動産売却ではなく、「事業再生・債務整理の一環としての任意売却」という高度な知識が求められます。

破産管財人(裁判所から選ばれる弁護士)や債権者である金融機関と綿密に連携し、会社の経営に与えるダメージを最小限に抑え、経営者個人の資産(あるいは連帯保証債務)を守るための「出口戦略」を組み立てなければなりません。

弊社は、倒産や経営難に直面している経営者様のご相談にも、弁護士とチームを組んで積極的に取り組んでおります。

【まとめ】相続した不動産を「負」の遺産にしないために

不動産の管理や処分には、想像以上に膨大なエネルギーが必要です。ご自身で購入し、愛着を持って住み続けてきた家であればまだしも、予期せず相続した実家や土地が、日々の生活や精神を圧迫する「負担」になってしまっているとしたら、これほど不条理なことはありません。

「いつか何とかしなければ」と思いながらも、現実に目を背け、物件から足が遠のいてしまう――それは決して、あなたの責任ではありません。解決するための「正しいルート」と「頼れるパートナー」に出会えていなかっただけです。

たとえ他社で「無理です」「取り扱えません」と断られ、行き場を失ったような「負動産」であっても、適切な知識と緻密な出口戦略さえあれば、道は必ず開けます。

ワイズエステート販売株式会社があなたのパートナーになります
私たちワイズエステート販売株式会社は、埼玉県さいたま市を拠点とする不動産売却のスペシャリスト集団です。その高度な専門性を活かし、地元の物件はもちろん、全国各地の「難案件」に対して柔軟かつ迅速に対応しております。

●多くの会社に断られ、どこに相談していいか途方に暮れている

●親族間、借地人、あるいは隣人と複雑なトラブルや感情のもつれを抱えている

●物件が遠方すぎて、管理はおろか現状の把握すらできていない

●会社の経営難や倒産、任意売却が絡むデリケートな案件である

どのような困難な状況でも構いません。私たちは、単に物件を横流しする仲介業者ではなく、弁護士・税理士・司法書士といった各分野のプロフェッショナルを束ねる「プロデューサー」として、あなたの不動産トラブルを根本から解決へと導きます。

一人で抱え込まず、まずは気兼ねなく、あなたの「お困りごと」をお聞かせください。積み上げてきた知識と経験のすべてを尽くし、あなたに「安心」を取り戻すための最高のサポートをお約束します。

【著者プロフィール】

山中 賢一
ワイズエステート販売株式会社 代表取締役
不動産売却専門 兼 廃業・事業再生コンサルタント

埼玉県さいたま市を拠点として、全国の複雑な不動産問題を解決に導く専門家。
大手不動産会社やFC店で「売却不可」と断られた市街化調整区域、権利関係が複雑な訳あり物件、相続トラブル等の売却において圧倒的な実績を持つ。

また、提携法律事務所との強固なネットワークを活かし、廃業・倒産に伴う法人名義の不動産売却や、資金繰りに苦しむ経営者のための資産整理・再生スキーム構築を得意とする。単に「売る」だけでなく、任意売却や債権者交渉、弁護士と連携した法的措置を伴う出口戦略まで、金融・法務・実務の三位一体で顧客の「後悔のない選択」を支援している。

ワイズエステート販売株式会社
「他社で断られた案件」「銀行交渉が必要な売却」など、出口の見えない不動産のご相談を承ります。法務・金融の視点から、あなたの資産を守る「最適解」を提案します。

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