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「遺産はいらない、でもハンコは押さない」…相続トラブルの裏にある“感情のしこり”の解き方

「遺産はいらない、でもハンコは押さない」…相続トラブルの裏にある“感情のしこり”の解き方

「遺産なんて1円もいらない。でも、あの兄弟の言いなりになってハンコを押すのは絶対に嫌だ。」

相続トラブル・争続の現場では、そんな悲鳴にも似た言葉をよく耳にします。

一見、矛盾しているように聞こえるこの言葉の裏には、長年蓄積された「私の苦労を認めてほしい」「不公平な扱いを正したい」という切実な感情のしこりが隠れています。

こちらのブログでは、感情的になってしまった相続会議をどう動かすか、そして「介護の頑張り(寄与分)」をどう納得感に変えていくべきか、心理面と実務面の両方から円満解決への処方箋をお伝えします。

1. 「寄与分」が認められにくい現実と、どう折り合いをつけるか

長年、親を介護してきた人にとって、「法定相続分で平等に」という言葉は残酷に響きます。
しかし、法律上の「寄与分」が認められるハードルは非常に高いのが現実です。

◆法律の壁: 「親族としての無償の奉仕」とみなされることが多く、よほど特別な寄与(仕事を辞めて24時間つきっきりなど)がない限り、金額換算は難しいとされています。

◆心理的な対策: 「損得」ではなく「尊厳」の問題と捉える: あなたが求めているのはお金ではなく「感謝の言葉」ではありませんか?

◆記録を可視化する: 介護日記や家計簿など、費やした時間と労力を「数字」として提示することで、相手に「大変だったんだな」という想像力を働かせるきっかけを作ります。

2. 第三者を入れて「親の想い」を可視化する

兄弟だけで話し合うと、どうしても子供の頃のパワーバランスや過去の遺恨が再燃してしまいます。ここで重要なのが、専門家という「冷静な目」を介在させることです。

専門家(弁護士等)の役割:

◆単なる手続き代行ではなく、親が生前に語っていた言葉や、中立的な立場からの「公平な分配案」を提示してもらいます。

◆「あなたが悪い」ではなく「法律と状況に照らすとこうなる」という客観的事実が、感情の高ぶりを抑える冷却期間になります。

◆親の遺志を代弁してもらう:
「お父さんは、最後まであなたのことを心配していましたよ」といったエピソードを、第三者の口から伝えてもらうことで、攻撃的だった心が軟化することがあります。

3. 外野の声をシャットアウト!親戚の口出しブロック術

「本家が…」「親戚の〇〇さんが…」といった外部からの口出しは、火に油を注ぐだけです。

・「当事者限定」のルール作り: 「今回は兄弟の問題として決着させたいので、他の方の意見は一旦控えてもらっています」と毅然と伝えましょう。

・交渉術のコツ: 「相手を負かそう」とするのではなく、「どうすればお互い(ハンコを押さない側も含め)の面目が立つか」をゴールに設定します。「あなたの協力のおかげで無事に終わる」という立て付けにすることが、円満な合意形成の秘訣です。

まとめ:出口の見えない「意地の張り合い」を終わらせるために

相続トラブルの正体は、お金の奪い合いではなく「認められなかった過去の清算」であることがほとんどです。

「ハンコを押さない」という拒絶は、あなたの心が上げている悲鳴かもしれません。

まずはその感情を否定せず、専門家を交えて「正当な評価」を形にすることから始めてみませんか。

「数字」で分ける前に、「心」を整える相続を。

「話し合いが進まない」「兄弟と顔を合わせたくない」……。

そんな行き詰まった状況を、心理面と法律面の両方からサポートします。お一人で抱え込まず、まずはあなたの「言い分」を私たちに聞かせてください。秘密厳守で承ります。

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