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【保存版】不動産相続の「4つの価格」比較表|兄弟間の査定トラブルを防ぐ完全ガイド

【保存版】不動産相続の「4つの価格」比較表|兄弟間の査定トラブルを防ぐ完全ガイド

「親が残してくれた家を、いくらで評価するか。」 たったこれだけのことで、仲の良かった兄弟が一生口をきかないほどの絶縁状態に陥るケースは珍しくありません。

  • 「不動産屋の査定では3,000万円だった。その半分を現金でくれ」と言う兄。
  • 「ネットで調べたら2,000万円もしない。兄さんの言っていることはおかしい」と疑う弟。

このように、お互いが「自分こそが正しい相場を知っている」と信じ込んでいるとき、話し合いは一歩も前に進まなくなります。

しかし、実はどちらかが嘘をついているわけではありません。

不動産には「4つの異なる価格」が存在しており、それぞれが見ている「モノサシ」がズレているだけなのです。

「査定額に納得がいかない」「相手が提示する金額が怪しい」と感じているなら、感情的に反論する前に、まずは不動産評価の仕組みを正しく理解する必要があります。

こちらのブログでは、相続実務で必ず直面する「4つの価格」の違いを比較表で分かりやすく解説するとともに、一括査定サイトの落とし穴や、泥沼の「調停」を避けるためのプロの活用術(不動産鑑定士や2社査定)を具体的にお伝えします。

この記事を読み終える頃には、根拠のない言い争いを卒業し、誰もが納得せざるを得ない「正解の数字」の導き出し方が分かっているはずです。

1. なぜ話が噛み合わない?不動産に存在する「4つの価格」

不動産には「一物四価(いちぶつよんか)」という言葉がある通り、1つの土地に対して4つの異なる公的な価格が存在します。

兄弟間で「いくら」を議論する際、ここが整理されていないと一生平行線です。

まずは、それぞれの価格の特徴と役割を整理しましょう。

【比較表】不動産の4つの価格

実勢価格(時価)・・・市場(買主)ー実際の売買取引(100%(基準))

公示価格・・・国土交通省ー土地取引の指標(実勢価格に近い)

路線価・・・国税庁ー相続税・贈与税の計算(公示価格の約80%)

固定資産税評価額・・・市町村ー固定資産税の計算(公示価格の約70%)

不動産の価格にズレが生じる典型的なパターン

例えば、兄が「相続税の計算で使った路線価(3,200万円)」をベースに話し、弟が「不動産屋のチラシで見た近所の売り出し価格(4,000万円)」をベースに話すと、そこには800万円の溝が生まれます。

◆落とし穴: 相続税申告のための評価額(路線価)は、あえて時価より低く設定されています。

これを「売却価格」だと思い込むと、遺産分割協議で損得勘定が狂い、不信感の種になります。

2. 一括査定サイトの「罠」に注意!高額査定=正解ではない

「正確な価格を知るためにネットの一括査定を使おう」と考える方は多いでしょう。

しかし、相続においては一括査定サイトの数字を鵜呑みにするのは危険です。

なぜ査定額にバラつきが出るのか?

不動産会社の目的は「専任媒介契約(売却の依頼)」を取ることです。そのため、他社よりも自社を選んでもらうために、あえて相場より高めの「チャレンジ価格」を提示する傾向があります。

・リスク1: 高すぎる査定額を信じて遺産分割をすると、実際に売る段階で「そんな高く売れなかった」となり、差額を誰が負担するかで再炎上します。

・リスク2: 逆に、特定の相続人と通じている業者が、わざと低く見積もって安く買い叩こうとする「身内びいき」の疑念を招くこともあります。

不動産売却一括査定サイトの査定価格は、あくまで「市場の熱量」を知るための目安であり、遺産分割の根拠にするには客観性が不十分な場合が多いのです。

3. 泥沼化を防ぐ裏技:「不動産鑑定士」が必要なケースとは?

不動産業者の「査定」と、不動産鑑定士の「鑑定」は似て非なるものです。

通常、兄弟間の話し合いで折り合いがつくなら無料の査定書で十分ですが、以下のようなケースでは、費用を払ってでも「不動産鑑定評価書」を取得するのが賢明です。

不動産鑑定士を頼るべき3つの場面

1. 土地の形状が特殊な場合:
広大地、傾斜地、私道負担がある土地などは、一般的な査定ソフトでは正確に算出できません。

2. 相続人間で深刻な不信感がある場合:
「兄貴が持ってきた査定書は、知り合いの業者に高く書かせたものだろう」という疑いがある場合、国家資格者である鑑定士の中立的な証明が効力を発揮します。

3. 裁判(調停・審判)を見据える場合:
裁判所が証拠として採用するのは、不動産業者の無料査定ではなく、不動産鑑定評価書です。

ポイント:不動産の鑑定費用は20万円〜50万円程度かかりますが、数千万円の資産を分ける際に「納得感」を買うためのコストと考えれば、決して高くはありません。

4. 「調停」の前に!プロの査定書を2社以上用意すべき理由

もし、兄弟間で意見が割れ始めたら、手遅れ(弁護士介入や調停)になる前に「異なる系統の不動産会社2社」から査定書を取り寄せてください。

なぜ不動産会社「2社以上」の査定書が必要なのか?

1社だけだと、その会社の主観や得意不得意に偏ります。しかし、2社の査定書を並べることで、以下のメリットが生まれます。

◆「相場の幅」が可視化される:「A社は3,500万、B社は3,700万。間をとって3,600万を基準にしよう」と、妥協点が見つけやすくなります。

◆誠実な姿勢を示せる:「大手1社と、地元に強い1社の両方に聞いたよ」と公開することで、情報を隠蔽していないことをアピールでき、兄弟の不信感を和らげます。

不動産の査定書を依頼する際のコツ

不動産査定書の依頼時には必ず「相続の遺産分割の話し合いで使いたい」と伝えてください。

不動産の売却を急いでいるわけではないことを伝えることで、より実勢に近い現実的な数字を出してもらいやすくなります。

5. まとめ:感情論を「数字の根拠」で上書きする

不動産相続で揉める原因の9割は、「自分は損をしているのではないか?」という不安です。

1. 「どの価格」で話しているかを明確にする(路線価か、実勢価格か)

2. 一括査定の最高値を過信しない

3. 2社以上の査定書、または鑑定士の力を借りる

このステップを踏むだけで、根拠のない言い争いは劇的に減ります。

最後にこれだけは覚えておいてください。

不動産は現預金と違い、1円単位で分けることができません。大切なのは「1円も狂わずに分けること」ではなく、「全員が納得できる根拠をテーブルに載せること」です。

「その査定額、本当に公平ですか? 感情論を『数字の根拠』で解決します。」

「兄弟から提示された金額に納得がいかない」「適正な相場が分からず話し合いが進まない」とお悩みの方へ。

相続専門の視点から、あなたの状況に合わせた「適正評価」のアドバイスをいたします。

まずは無料相談で、今のモヤモヤを整理してみませんか?

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