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ニュースが報じない「マンション価格1億円突破」の裏側|売り出し価格と成約価格の決定的な違い

ニュースが報じない「マンション価格1億円突破」の裏側|売り出し価格と成約価格の決定的な違い

はじめに

不動産売却を考え始めたとき、まず目にするのはテレビニュースやネット上の物件情報でしょう。「都心マンションの平均価格が1億円を超えた」「地価が上昇している」といった景気の良い言葉が並びます。

しかし、その情報を鵜呑みにして売却戦略を立てると、高確率で失敗します。なぜなら、世の中に出回っている情報の多くには「モザイク」がかかっているからです。

本記事では、不動産業界に20年以上身を置くプロの視点から、メディアが報じない価格の真実と、後悔しないための相場把握術を徹底解説します。

なぜニュースは「1億円突破」を煽るのか?メディアが隠す3つの大人の事情

テレビや新聞が「不動産バブル」や「価格高騰」を過剰に煽る背景には、単なる事実の報道ではなく、業界の構造的な問題が存在します。

① スポンサーへの忖度と広告モデルの限界

民放各社や大手ポータルサイトにとって、大手不動産デベロッパーやハウスメーカーは最大級のスポンサー(広告主)です。

「実際は買い手が引いている」「値引きが横行している」といったネガティブな事実を流せば、新築物件の販売に悪影響を及ぼし、数億円規模の広告収入を失うリスクがあります。

結果として、「華やかな販売価格(売り出し価格)」の上昇だけが強調されるのです。

② 政府・省庁の景気対策(アナウンス効果)

政府にとっても、不動産価格の上昇は「日本経済が復活した」とアピールするための絶好の材料(資産効果)です。

現場で起きている「一般層の買い控え」や「予算上限による成約率の低下」といった冷え込みの情報よりも、公示地価や強気の売り出し価格をベースにした「上昇トレンド」を維持したいという政策的バイアスが働いています。

③ メディアのデータ取得限界と「切り取り」

一般のニュースメディアがアクセスできるのは、ポータルサイトなどの「表に出ている売り出しデータ」や、新築マンションの供給データが中心です。

不動産業者しか見ることができない「レインズ(不動産流通標準情報システム)」のリアルな成約データ(実際にいくらで取引されたか)の詳細は、一般公開されていません。

そのため、メディアは手に入りやすい「言い値」で記事を書くしかなく、それが世間の認知ズレを生んでいます。

相場の正体は「売り出し価格」ではなく「成約価格」にある

不動産売却における最大の誤解は、「ポータルサイトに載っている価格(売り出し価格)を相場だと思ってしまうこと」です。

●売り出し価格: 売主の希望や不動産会社の思惑、広告主への忖度が入り混じった「言い値」

●成約価格: 買主が実際に財布を開き、契約書に判を押した「真実の価値」

ニュースで報じられる「1億円突破」という数字の多くは、この「売り出し価格」に基づいています。モザイクのかかった情報に惑わされず、実際に取引された「成約価格」を基準に戦略を立てることこそが、早期売却と高値売却を両立させる唯一の道です。

「売れ残っている物件」を基準にするリスク

ポータルサイトに何ヶ月も掲載されている物件は、言い換えれば「その価格では高すぎて誰も買わなかった物件」です。

売れ残っている高い数字を「相場」だと勘違いして我が家の売り出し価格を決めてしまうと、あなたの物件も市場で放置され、最終的には「売れ残り物件」というマイナスイメージを背負うことになります。

一般のサイトが書かない「高預かり」の闇

一括査定サイトなどを利用すると、相場を無視した突出して高い査定額を提示する業者が必ず現れます。これは不動産業界で「高預かり」と呼ばれる悪質な手法です。
不動産会社の本音は、「まずは高い金額で釣って、自社と媒介契約(売却の契約)を結ばせたい」だけ。契約を取ってしまえばこちらのもの。

数ヶ月放置した後に「市場の反応がないので価格を下げましょう」と段階的に値下げを要求してきます。結果として、最も注目される売却のゴールデンタイム(公開後1ヶ月)を完全にドブに捨てることになります。

騙されずに「正しい成約相場」を見極める3ステップ

最終的に勝つのは「現場の生データ」を握った売主です。以下の3ステップを確実に実践してください。

ステップ1:「レインズ」の成約事例を名指しで請求する

不動産会社に査定を依頼する際は、「今売り出されている競合物件」ではなく、「過去半年以内に、同じエリアで実際にいくらで成約したかのレインズデータ(成約事例)」を必ず紙やPDFで出力させてください。

これを出したがらない会社は、その時点で選択肢から外すべきです。

ステップ2:指値(値引き)の乖離率を把握する

そのエリアの新着物件が、最終的に成約に至るまでに「何パーセント値引きされているか」の傾向を掴みます。

首都圏の中古マンションであれば、一般的に3〜5%程度の交渉が入ることを見越して初期価格を設定するのが定石です。

ステップ3:「売り出し期間(鮮度)」と「在庫数」をチェックする

価格だけでなく、物件が売り出されてから何日で成約に至っているか(平均販売期間)を確認します。

在庫が増えているのに成約件数が減っているエリアであれば、ニュースがどれだけ「バブル」と言っていようと、実態は「買い手市場(値下げ圧力が強い)」だと判断できます。

メディアが隠す「情報のモザイク」の正体

テレビや新聞が「不動産バブル」を煽る背景には、単なる事実の報道だけではない、構造的な問題が存在します。

スポンサーへの忖度と広告モデル

民放各社にとって、大手不動産デベロッパーやハウスメーカーは最大級のスポンサーです。

「景気が悪い」「実際は値引きが横行している」といったネガティブなニュースを流せば、新築物件の販売に悪影響を及ぼし、広告収入を脅かすことになります。

結果として、「販売価格(売り出し価格)」の上昇だけを強調し、市場が過熱しているような演出がなされるのです。

政府・省庁の景気対策

政府にとっても、不動産価格の上昇は「資産効果」による景気刺激策として好都合です。

成約現場で起きている「買い控え」や「大幅な指値(値引き交渉)」といった冷え込みの情報よりも、公示地価や強気の販売価格をベースにした「上昇トレンド」を維持したいというバイアスが働きます。

データの取得限界

一般のメディアがアクセスできるのは、ポータルサイトなどの「表に出ている数字」が中心です。不動産業者しか見ることができない「レインズ(不動産流通標準情報システム)」の成約データは、詳細が一般公開されていません。

そのため、メディアは手に入りやすい「売り出し価格」で記事を書くしかなく、それが「相場」として世の中に定着してしまうのです。

なぜ「売り出し価格」を信じると失敗するのか

「近所の家が5,000万円で出ているから、ウチも同じくらいで売れるだろう」という考えは、非常に危険です。

「売れ残っている物件」を基準にしてしまうリスク

ポータルサイトに長期間掲載されている物件は、言い換えれば「その価格では売れなかった物件」です。

売れ残っている高い数字を基準にしてしまうと、あなたの物件も同じように市場で放置され、最終的には「売れない物件」というレッテルを貼られてしまいます。

「高預かり」を行う不動産会社の存在

一括査定サイトなどを利用すると、相場を無視した高い査定額を提示する業者が現れます。

これは「高預かり」と呼ばれ、とりあえず契約(媒介契約)を取るための手法です。結局売れずに後から「価格を下げましょう」と提案されることになり、貴重な売却のゴールデンタイム(公開後1ヶ月)を無駄にしてしまいます。

正しい「相場」を見極めるための3ステップ

質の高い情報を掴むためには以下のステップが不可欠です。

1. 「レインズ」の成約事例を請求する
不動産会社に対し、「今出ている物件」ではなく「過去半年以内に、実際にいくらで売れたか」のリストを求めてください。

2. 指値(値引き)の傾向を把握する
成約価格が売り出し価格から何%程度乖離しているかを確認します。通常、3〜5%程度の交渉が入ることが一般的です。

3. 「鮮度」と「在庫数」をチェックする
価格だけでなく、そのエリアで物件が売り出されてから何日で成約に至っているかを確認します。

知っておきたい専門用語解説

●成約価格
実際に売買契約が締結された金額。市場の「真の実力値」。

●売り出し価格
ポータルサイト等に掲載される希望価格。値引き交渉を見越して高めに設定される。

●レインズ (REINS)
国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する、プロ専用の物件情報交換システム。

●指値 (さしね)
買主が希望する購入価格の提示。事実上の「値引き要求」。

●高預かり
媒介契約を取るために、わざと高額な査定を出して物件を確保する業界の悪習。

●公示地価
国が算定する土地の基準価格。実勢価格(成約価格)とは乖離があることが多い。

不動産売却に関するよくある質問(Q&A)

Q1. ニュースで「平均1億円突破」と聞きました。やはり強気な価格で売り出すべきでしょうか?

A. ニュースの「主語」が何かを確認してください。そのまま強気で出すのは非常に危険です。

テレビが報じる「1億円」という数字の多くは、広告主であるデベロッパーが販売する「都心の新築マンション」が引き上げている平均販売価格です。中古市場の、しかもあなたのエリアの「実際に成約した価格」とは乖離があるのが普通です。
ニュースという「モザイクのかかった情報」を信じて相場を無視した高値で売り出すと、ポータルサイトで「新着物件」として注目される最大のチャンスを逃します。買い手の検索条件から外れ、誰にも見向きもされないまま放置されると、最終的には「売れ残り感」が出てしまい、相場(成約価格)を大きく下回るまで叩かないと売れなくなる「逆転現象」すら起こり得ます。

Q2. テレビCMで見かけるような大手不動産会社の査定額なら、信頼して良いですよね?

A. 「会社の規模」と「査定額の正確さ」は比例しません。むしろ大手ほど、組織の論理が働く場合があります。

大手不動産会社はメディアの巨大なスポンサーであり、ニュースの数字を作る側でもあります。また、社内ノルマとして「媒介契約の受託数」を優先するあまり、契約を取りたいがためにわざと高い査定額を提示する「高預かり」が横行しやすい構造があります。
信頼すべきは「看板の大きさ」ではなく、「その査定額を裏付ける、具体的な近隣成約事例(レインズの生データ)」を隠さず提示してくれるかどうかです。良いことばかり言う担当者より、耳の痛い「現実の成約価格」を論理的に説明できる担当者の方が、最終的にあなたの利益を守ってくれます。

Q3. 「成約価格」を基準にすると、安く買い叩かれてしまう気がして怖いです。

A. 実はその逆です。「適正な成約価格」を知ることこそが、安売りを防ぐ唯一の防衛策になります。

「相場より高く売りたい」と願うのは当然ですが、買い手もまた今の時代、非常に勉強しています。相場を逸脱した価格設定は、賢い買い手を遠ざけるだけです。
実は、最も高値で売れるのは「相場(成約価格)のギリギリ上限」を攻めたときです。適切な価格設定を行うと、複数の買い手候補が同時に現れ、「他の人に取られたくない」という心理から競り合いが生まれます。 その結果、指値(値引き)なし、あるいは売り出し価格を上回る条件で成約するケースも珍しくありません。
「損をしたくない」のであれば、曖昧なニュースの数字ではなく、過去の取引事実という「動かぬ証拠」を武器に戦略を立てるべきです。

Q4. ニュースで言う「公示地価の上昇」は、売却価格に反映されますか?

A. 公示地価はあくまで「目安」であり、実際の売買現場とは時間差があります。

政府や省庁が発表する公示地価は、税金計算の基準や政策的な指標としての側面が強く、どうしても「後追い」の情報になります。また、そこには景気を良く見せたいという行政側の意図(忖度)が入り込む余地もあります。
実際の売買現場はもっとシビアで、金利の動向や近隣の供給過多一つで、成約価格は一瞬で変動します。役所の出す「紙の上の数字」を信じるよりも、今この瞬間に市場で起きている「在庫物件の動き」を注視する方が、売却のタイミングを逃さずに済みます。

まとめ:モザイクの先にある「真実」を見抜く

テレビやネットニュースが流す情報は、あくまで「誰かの都合」で作られた一つの側面に過ぎません。スポンサー、政府、そしてメディア自身の利益によって、数字には必ずモザイクがかかっています。

不動産売却を成功させる唯一の鍵は、情報の出所を疑い、現場の生きたデータ=「成約価格」に基づいた戦略を立てることに尽きます。

業界歴20年以上の知見から、最後にこれだけは強くお伝えしておきます。

「誠実な数字は、派手なニュースの中ではなく、現場の契約書の中にしかない」

まずは信頼できるパートナー(不動産会社)を見極め、ポータルサイトの幻想から目を覚ますことから、あなたの成功する不動産売却は始まります。

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「一括査定で高い金額を提示されたが、本当にこの価格で売れるのか不安…」

「売り出してから数ヶ月経つのに、案内が全く入らない…」

不動産売却の成否は、最初の価格設定(相場の見極め)で9割決まります。

弊社では、メディアの誇大報道や、業界の悪習である「高預かり」に惑わされない、「レインズのリアルな成約データ」に基づいた客観的な査定・戦略立案を行っています。

大手不動産会社のような「看板」や「営業ノルマ」のための価格提示は一切いたしません。現場の真実の数字を知りたい方は、下記フォームよりお気軽にご相談ください。

弁護士や税理士、司法書士などの専門家ネットワークと連携し、権利関係の複雑な物件や事業再生が絡む案件にもワンストップで対応いたします。

【著者プロフィール】

山中 賢一
ワイズエステート販売株式会社 代表取締役
不動産売却専門 兼 廃業・事業再生コンサルタント

埼玉県さいたま市を拠点として、全国の複雑な不動産問題を解決に導く専門家。
大手不動産会社やFC店で「売却不可」と断られた市街化調整区域、権利関係が複雑な訳あり物件、相続トラブル等の売却において圧倒的な実績を持つ。

また、提携法律事務所との強固なネットワークを活かし、廃業・倒産に伴う法人名義の不動産売却や、資金繰りに苦しむ経営者のための資産整理・再生スキーム構築を得意とする。単に「売る」だけでなく、任意売却や債権者交渉、弁護士と連携した法的措置を伴う出口戦略まで、金融・法務・実務の三位一体で顧客の「後悔のない選択」を支援している。

ワイズエステート販売株式会社
「他社で断られた案件」「銀行交渉が必要な売却」など、出口の見えない不動産のご相談を承ります。法務・金融の視点から、あなたの資産を守る「最適解」を提案します。

●市街化調整区域のスペシャリスト: 建築許可の判断が難しい市街化調整区域や、相続で問題になりやすい「負動産」の解決に注力。

●土地の歴史を読み解く調査: 登記簿や航空写真から土地の変遷を辿り、自治体独自の判断基準まで深く踏み込む緻密な調査を信条としています。

●producer(プロデューサー)としての視点: 単なる「仲介」ではなく、法的・財務的背景を汲み取った「再構築」の提案を重視しています。

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