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【リースバック】住宅ローンが払えないけど住み続けたい方は参考にして下さい

今回は「【リースバック】住宅ローンが払えないけど住み続けたい方は参考にして下さい」のお話です。

セール&リースバック

ハウスリースバック

自宅売却後も住み続けられる

近年、不動産業界の1部で流行しているワードですね。

弊社にお問い合わせ頂く際に多くのご相談者がご希望されます。

私自身、セール&リースバックについては否定的でもなく肯定的でもありません。

ご希望を叶えてあげたいという気持ちと現実的ではないという思いで複雑になるのがリースバックです。

リースバックが成立する可能性のお話をさせて頂くと体感的には

「2~5%位の可能性でセール&リースバックが成功する」

これが現実的です。

ネット上のサイトやテレビCMでは、簡単に誰でも売却後に住み続けられるように感じられると思いますが

先ず厳しいのが任意売却を利用してのセール&リースバックです。

えッ?「任意売却=セール&リースバック=住み続けられる」じゃないの?と思われるかもしれませんが、正直なところ任意売却を利用してのセール&リースバックが一番難しいでしょう。

リースバックとは

近年、住宅ローンの返済が厳しい方に向けて

「不動産を売却しても住み続ける事ができるリースバック」

「住宅ローンの返済が厳しい時の解決方法はリースバック」

このような情報が発進されています。

それではリースバックは、どのようなものなのか説明します。

一般的に、不動産を売却した後は引渡しをして居住・使用ができなくなります。

しかし、リースバックは不動産を売却後にも居住・使用できるスキームです。

不動産を売却した所有者が賃借人、不動産を購入した新所有者が賃貸人とした賃貸借契約を締結するのがリースバックです。

リースバックは、売却後の住み続けて売却前と同様の生活ができる事が「住み続けたい」と願う方にはメリットがあり注目されています。

リースバックが難しい理由は?

近年、住宅ローンの返済が厳しい方向けにリースバックを勧める情報が発進されています。

リースバックは、住宅ローンの返済が厳しい時点で家賃の支払いがどれだけできるかが疑問になります。「住み続けたい」という気持ちだけではリースバックを成功させることはできません。

リースバックが難しい理由は、

任意売却後の残債務の処理も未確定な状況では投資家が収益物件として購入する事を躊躇う

住宅ローンの返済額よりも低い家賃設定するのが難しい

住宅ローンを払えないのに家賃は払えるのか投資家が怪しく思う

家賃保証会社がセール&リースバックについて協力的ではない

家賃の保証人になる人がいない

その他

弊社のご相談者の中にはセール&リースバックをご希望されているのに就労状況・収入状況・家賃の保証人に有無を明言せずにとにかく住み続けたいという方もいます。

このような場合は、任意売却も含めてご依頼頂くこと自体をお断りします。何故ならトラブルになる事が明白だからです。

リースバックのトラブルが増加している為に消費者向けにガイドブックが公表されているくらいなので購入側も売却側もトラブルは避けたいものですよね。詳しくはこちら→リースバックのガイドブックが公表されました

リースバックのガイドブックが公表されました

利回りは無視できない

不動産の投資で重要視されるのが利回りです。

利回りは投資家が収益物件を購入するにあたって投資額がどれだけ効率良く回収できて利益になるかの基準となります。

一般的には中古の収益物件であれば物件の所在地や種別にもよりますが利回りは7~11%でしょうか。

例えば、住宅ローンの残債額が2,500万円で任意売却を利用して2000万円の収益物件として購入した場合に

家賃収入として投資家が求めるのは利回り7%であれば年間家賃140万円で利回り11%であれば220万円です。

月の家賃は11万円~18万円になります。更に500万円の残債務の返済方法も考えなければなりません。

1%前後の住宅ローンで借り入れしているとしたら購入時に3,000万円の借入している人であれば9万円前後の月々の支払の方が多いと思います。

家賃と支払う事がが現実的ではない設定になりますよね。

前記の利回りについては購入時・所有時の経費については考慮していない表面利回りとなりますので、マンションをセール&リースバックで住み続けたいとなると

管理費・修繕積立金は投資家負担なので利回りの面で条件が上がってしまうのでセール&リースバックを成功させるのが更に難しくなります。

任意売却でなくても難しいセール&リースバック

表面利回り・管理費・修繕積立金等で更にセール&リースバックが難しくなる事の流れでお話をします。

住宅ローンの残債額2500万円で収益物件として2,500万円でマンションをセール&リースバックするとします。

管理費・修繕積立金が合計2万5千円だとすると年間30万円とします。又、固定資産税が年間10万円で家賃収入を計算すると実質利回りは4%以下となります。

区分所有のマンション(戸建も)を収益物件と考えるとき賃借人からの家賃収入は1世帯のみなので万が一滞納されると家賃収入は0円になるリスクが付いて回ります。

このようなハイリスクの収益物件に簡単に数千万円に投資をする投資家は極めて少ない。

これがセール&リースバックの現実です。

セール&リースバックで住み続けるにはどうすれば良いか?

セール&リースバックで住み続ける事は簡単ではない事(あくまで私見です)はこれまで書いた通りです。

それでは、セール&リースバックで住み続けるには、どのような条件であれば可能なのでしょうか。

住宅ローンの残債が少ない

第一の条件としては住宅ローンの残債額が少ないことです。

住宅ローンの残債額が多ければ買い手側の負担する額は多くなります。

そのことによって投資物件として回収しなければならない額が多くなりますので家賃設定が高くなります。

目安としては支払い可能な年間家賃の10倍が住宅ローンの残債額と考えてもよいでしょう。

東京都内23区になると物件にもよりますが多少変わってくるかもしれません。

家賃設定に見合う収入がある

これは当然ですね。セール&リースバックで住み続けるには家賃が払える事が大前提です。

家賃が払えるかどうかは後回しと考える人は支払う事ができなくなる可能性が高いです。

家賃の保証人又は保証会社が用意できることも条件になる可能性があります

近年、賃貸住宅の契約で多くあるのが家賃保証会社との家賃保証契約が条件になっていることが一般的になっています。

セール&リースバックも賃貸借契約を締結するので家賃の支払いが滞った場合の保証は投資家が求める条件となります。

多重債務で自己破産をする事によって生活再建が可能な事ができる

消費者金融の返済で多重債務になってしまっている人で自己破産をする事によって債務が無くなった場合、家賃の支払いが可能な収入があればセール&リースバックで住み続ける事は可能となります。

住宅ローン以外の借金が重荷になっている

リースバックで住み続ける場合は、住宅ローンだけなら払い続ける事ができるが、その他の借金の返済が負担になっている方にとっては適しているかもしれません。

この場合、住宅ローンとその他の借金を任意売却・自己破産で無くしてからリースバックで家賃を払えるようにする事です。

その他の借金を無くす事が前提となりますので自己破産を覚悟しなければなりません。

まとめ

本来、リースバックは事業用不動産で使われるスキームです。

大手家電メーカーや食品メーカーが本社ビルを売却して、リースバックを利用して本社ビルとして利用し続けています。

リースバックを利用している理由として財務状況の改善化と事業継続上の利点を目的としています。経営状況を改善する事が目的なので、本社ビルを売却するにあたって売却益が発生する事が一番のメリットと言えるでしょう。

セール&リースバックで住み続ける場合、収入が完全に途絶えている状況や家賃並みの住宅ローンの返済ができない状態であると成功する可能性は極めて低くなります。又、任意売却を利用して不動産を売却する事は債務が残る事が大半ですので、借金を抱えながら住み続ける事は家計を圧迫する可能性が非常に高いと言えます。

「自宅を守る」「住み続ける」事に拘るあまりに本当に大切な事や必要なものを見失ってしまう方も多くいます。

本当に大切なことは家族・仕事・生活、それとも持家?

住宅ローンの返済は厳しい時は勇気を持って家族に相談してみて下さい。

あなたとは違った答えが家族から教えられるかもしれません。

さいたま市桜区のワイズエステート販売株式会社は不動産売却に特化しています。

市街化調整区域の不動産売却や相続した古家・ゴミ屋敷状態で売却できない空き家問題にも積極的に取り組んでいます。

又、任意売却で不良債権化した不動産の売却や、事業再生コンサルタントとして倒産・経営難に悩む経営者からのご相談も承ります。

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