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【都市計画法第34条11号・12号の違いも解説】市街化調整区域に住宅が建っているのはなぜ?農家やその親族だけ?

【都市計画法第34条11号・12号の違いも解説】市街化調整区域に住宅が建っているのはなぜ?農家やその親族だけ?

「市街化調整区域の土地を相続したけれど、家は建てられる?」

「農家じゃないと住めないって本当?」

市街化調整区域は原則として建物が建てられなかったり開発行為ができないエリアですが、実は市街化調整区域に行くと普通に新築が建っていることも珍しくありません。

結論から言うと、各自治体の判断基準(条例)を理解して正しく紐解けば、農家以外の方でも家を建てられるルートが存在します。

ただし、一歩間違えると「二度と建て替えができない負債の土地」になってしまうリスクも……。

この記事では、市街化調整区域に住宅が存在する理由や、分家住宅(12号)と区域指定(11号)の決定的な違い、将来売却・建て替えするときの注意点をプロの視点で分かりやすく解説します!

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相続した市街化調整区域の土地。誰でも建築できる?それとも・・・

「市街化調整区域の土地を相続したけれど、家は建てられるの?」「農家じゃないと住めないって本当?」

結論から言うと、自治体のルール(条例)を正しく紐解けば、道が開けるケースは少なくありません。

ただし、一歩間違えると「二度と建てられない負債」になるリスクも。

プロの視点で、11号・12号の決定的な違いを解説します。

市街化調整区域とは?都市計画の基本をおさらい

「市街化調整区域」とは、都市の無秩序な拡大(スプロール現象)を防ぐため、原則として市街化を抑制(=建物を建てないように)すべきエリアとして都市計画法に基づいて指定されている区域です。

この区域内では、以下のような行為が原則として厳しく制限されています。

●宅地造成(家を建てるために土地を整備する行為)

●住宅や店舗などの建築行為

これらを行うには都道府県知事(または政令指定都市の長など)の「許可」が必要であり、許可が出るのは法律や条例で定められたごく限られた例外要件を満たす場合のみです。

それでは市街化調整区域なのに、なぜ住宅が建っているの?

市街化調整区域に家がある3つの理由

市街化調整区域は原則として住宅の建築ができないエリアですが、それでも現地を見てみると実際には家が建っているケースも少なくありません。

では、なぜ本来は建築が制限されているはずのエリアに、住宅が存在しているのでしょうか?

その理由は、大きく分けて次の3つがあります。

市街化調整区域になる前から家が建っていた「既存宅地(線引き前宅地)」

市街化調整区域が定められたのは、昭和45年(1970年)以降の「線引き(市街化区域と市街化調整区域の区分け)」のタイミングです。

この線引きがされる前から適法に宅地利用されていた土地のことを「線引前宅地」と呼びます。

線引き前からある建物については、一定の要件を満たせば再建築が認められるケースがあります。しかし、実務上はここに大きな落とし穴があります。

⚠️ 実務での注意点:昭和44年から家があっても油断できない
市街化調整区域と市街化区域との線引前から宅地として利用されていた土地であっても「過去に建物を一度滅失(解体)してから長期間空き地になっていた期間がある」「長年、資材置き場など別の用途で使われており利用実態が途絶えている」といったケースでは、再建築が認められないことがあります。「昔から家があったから次も大丈夫」という思い込みは禁物です。

一般的に線引き前宅地として開発行為が認められるのは、線引前から正式な手続き(開発許可・建築確認)を経て開発されて建築された建物が書面で証明する事ができる宅地であれば、第3者による開発行為及び建築行為は可能となります。

建物が古すぎて公的な証明がない土地は、どうなるの?

市街化調整区域の不動産で線引前宅地であり且つ建物があったとしても、必ずしも建築概要書や開発登録簿等の公的な書類があるとは限りません。

そのような不動産の場合には、現時点で建物がある事が際して弦の条件であり、昭和45年当時に建物があった事が証明できれば線引き前宅地として第3者による開発行為は建築行為が可能となります。

昭和45年当時を状況を証明するには?

こちらに関しては、国土地理院やその他の公的機関で昭和45年以前の航空写真で、その土地に建物があった事を証明できれば問題ありません。

この他には自治体によって異なりますが、下記の書面が必要となります。
そのような場合でも、当時建物が存在していたことを客観的な資料によって証明できれば、自治体が建築許可や再建築の可否を判断する重要な資料となります。

昭和45年当時の状況はどのように証明するの?

建物の存在を証明する資料として、次のようなものが活用されることがあります。

●固定資産税の家屋課税台帳
●家屋評価資料
●登記事項証明書(建物登記)
●古い住宅地図
●火災保険証券や古い写真
●電気・水道の契約記録など

特に国土地理院などの航空写真で、昭和45年以前に建物が存在していたことを確認できる場合は、有力な資料の1つとなります。

ただし、航空写真だけで建築の可否が決まるわけではありません。実際には、建物の利用状況や継続性、敷地の範囲、自治体の条例や運用などを総合的に確認したうえで判断されます。

そのため、「線引き前宅地だから建築できる」と自己判断するのではなく、事前に自治体へ相談し、必要な資料を揃えて確認を受けることが大切です。

【要注意】「既存宅地制度」はすでに廃止されています

よく「既存宅地だから建て替えられる」と説明する不動産会社がありますが、これは正確ではありません。かつての「既存宅地制度(旧都市計画法第43条第1項第6号)」は、平成13年(2001年)5月にすでに廃止されています。

現在は、過去に既存宅地確認を受けていた土地であっても自動的に再建築ができるわけではなく、各自治体の「条例(経過措置)」や基準によって個別に建築の可否が判断されます。 制度自体が完全に無くなっているため、「既存宅地=100%建てられる」という認識は捨ててください。

既存宅地(線引き前宅地)であれば更地でも簡単に開発行為・建築行為ができると勘違いしている不動産会社の営業マンも珍しくありません。
登記簿謄本の地目と日付だけ判断する事は市街化調整区域に不動産を取り扱うにあったては、やっていはいけない行為です。

【徹底比較】都市計画法第34条第11号・第12号の違い

市街化調整区域で新たに開発や建築を行うための「例外規定」として、実務上最も多く使われるのが都市計画法第34条第11号・第12号です。

この2つの決定的な違いは、許可の対象が「土地」にあるのか、それとも「人(属性)」にあるのかという点です。

📌 11号と12号の「属人性」比較図

【都市計画法第34条第11号:土地につく許可】
自治体が指定した「区域」の条件を重視
⇒ 一般の方でも申請可能!
⇒ 所有者が変わっても「土地の許可」なので価値が残りやすく、売りやすい。

【都市計画法第34条12号:人につく許可】
申請者の「血縁・居住年数などの属性」を重視(分家住宅など)
⇒ 特定の親族しか申請できない!
⇒ 所有者が変わると(第三者に売ると)許可が使えず、再建築不可になるリスク大。

※上記は一般的な基準であり、具体的な要件は自治体の条例によって大きく異なります。

各条文の詳細と自治体による運用の差

◼︎ 都市計画法第34条第11号(区域指定に基づく許可)
自治体が条例で指定した区域(50戸連たん等の基準を満たすエリア)内において、道路幅員や上下水道などのインフラ要件を満たしていれば、農家や地縁者でない一般の方でも住宅の建築申請が可能となる制度です。

◼︎ 都市計画法第34条第12号(属人性が必要な自己居住用住宅・分家住宅)
その地域に長年生活基盤を持っている親族のために、特例として住宅建築を認める制度(いわゆる分家住宅など)です。

ここで注意が必要なのは、「20年以上居住」「6親等以内の血族・3親等以内の姻族」といった要件は全国共通ではないという点です。埼玉や群馬など北関東の自治体ではよく見られる基準ですが、自治体によっては「3親等以内」に制限されていたり、居住年数のカウント方法が異なるなど、大きな地域差があります。そのため、主語は必ず「多くの自治体では」という前提になります。

分家住宅(12号)の再建築・売却に潜む「致命的なリスク」

都市計画法第34条第12号許可によって建てられた「分家住宅」を所有している方が、最も直面しやすいトラブルが「代替わり時の再建築」と「第三者への売却」です。

注意点①:誰でも再建築(建て替え)できるわけではない

分家住宅は、最初に許可を受けた「その人(及びその家族)」が住むことを前提とした特例です。そのため、

●親から子へ相続した際、子が自治体の定める12号要件(同居要件や居住実績など)を満たしていない

●現行の自治体条例が変更されており、当時の基準が使えない

といった場合、たとえ実の子供であっても建て替えが許可されない(再建築不可になる)という事態が実務上多発しています。

注意点②:売却はできるが、買い手が再建築できない=資産価値の下落

「いざとなったら第三者に売ればいい」と考えていても、分家住宅は「人に対しての許可(属人性)」であるため、要件を全く満たさない赤の他人が買い取った場合、将来的に100%建て替えができません。

自治体によっては、適法に建築されてから20年以上経過しているなど特定の条件下で第3者への転売(用途変更)を認めるケースもありますが、基本的には「買い手が家を建て替えられない土地」となるため、市場価値は二束三文まで暴落してしまうリスクがあります。

実務で最重要!「開発許可(29条)」と「建築許可(43条)」の関係図

市街化調整区域の建築相談において、最も多くの方が混乱するのが「開発許可」と「建築許可」の違いです。検索上位にある一般的な記事でもこの2つは混同されがちですが、実務上は明確に区別されています。

通常、市街化調整区域で家を建てる(例外許可を得る)際は、以下のステップを辿ります。

市街化調整区域における例外許可から建築までの流れ

都市計画法第34条(例外要件の適合)
      ↓
【ステップ1】 都市計画法第29条「開発許可」(土地を宅地化する許可)
      ↓
【ステップ2】 都市計画法第43条「建築許可」(建物を建てる許可)
      ↓
建築確認申請 〜 建築着工

このように、34条の要件を満たした上で、まずは29条(開発許可)で土地をいじり、次に43条(建築許可)で建物を建てる、というのが一連の流れです。

「すでに地目が宅地だから開発許可(29条)は不要と言われた!」という場合でも、市街化調整区域では43条の建築許可が別途必要になるケースがほとんどです。

市街化調整区域の不動産の「地目」や「農地転用」に関するよくある誤解

市街化調整区域の不動産で開発行為・建築行為をする際に、地目が宅地であったり農地である場合に「宅地であればなんでも大丈夫」「農地だから建築は絶対にだめ!」と思われますが、

誤解➀:「12号(分家住宅など)の『20年居住』や『6親等』のルールは全国一律である」

「親族が市街化調整区域に20年以上住んでいれば12号で分家が建てられる」というフレーズは、埼玉や群馬など北関東のエリアでは非常によく使われる実務の基準です。

しかし、これも法律(国)が決めた全国共通の絶対ルールではありません。

都市計画法第34条第12号は、あくまで「各自治体が条例で詳細を定めてよい」としている規定です。

●自治体によっては親族の範囲を「6親等以内」ではなく、より狭い「3親等以内」に制限している

●自治体によっては居住年数のカウント方法や、本家・分家の関係性をより厳しく審査する

●そもそも12号の適用を特定のケース(災害や収用など)に限定している自治体もあります

など、地域によって運用の差が激しいのが実態です。「うちは親が20年住んでいるから12号でいけるはず」と決めつけず、必ずその土地がある地元の自治体条例を1つずつ紐解く必要があります。

誤解⓶:「11号の区域内や、12号の要件を満たしていても、そこが『農地』なら家は建てられない?」

市街化調整区域にある土地を調べたら、地目が「田」や「畑」の農地だった、というケースは非常に多くあります。

「いくら11号や12号の条件をクリアしていても、農地だったら結局諦めるしかないの?」と思ってしまいがちですが、結論から言うと、農地であっても建築できる可能性は十分にあります。

ただし、クリアしなければならない法律が「2つ」に増えるという点に注意が必要です。

「都市計画法」と「農地法」のダブルクリアが必要

市街化調整区域の地目が農地の土地に家を建てる場合は、都市計画法第34条11号や12号の許可(都市計画法)とは別に、農地を宅地に変更するための「農地転用許可(農地法第5条など)」を同時に取得する必要があります。

実務上は、都市計画法の開発許可(29条)や建築許可(43条)の申請と、農業委員会への農地転用申請をセットで同時に進めていくことになります。

どちらか一方でも引っかかると建築はできません。

⚠️ ただし「青地(農振農用地区域)」だけは別格の難しさ

市街化調整区域の不動産で地目が農地であっても11号・12号のルートにのせて転用することは可能ですが、唯一、「農業振興地域内の農用地区域(通称:青地)」に指定されている農地だけは別格です。

青地は、国や自治体が「ここは絶対に農業を守るエリア」と決めている、いわば“純粋な農地”です。そのため、いくら11号や12号の条件を満たしていても、原則として農地転用は簡単には認められません。

青地に家を建てるには、まず農地をその指定から外してもらう「農振除外(のうしんじょがい)」という非常にハードルの高い手続きを行う必要がありますが、これには半年から1年以上の長い時間と膨大な書類が必要で、最終的に不許可になるケースも珍しくありません。

💡 プロからのアドバイス
「11号のエリア内だから」「12号の親族要件を満たしているから」といって安心せず、まずはその土地が「青地(原則不可の農地)」か「白地(転用が可能な農地)」かを必ず確認しましょう。ここを見誤ると、すべての計画がひっくり返ってしまいます。

市街化調整区域で住宅を建てたいときの注意点

市街化調整区域の不動産は開発行為・建築行為をする場合には制限があり自治体の許可が必要です。

1. 必ず自治体の都市計画課で「事前相談」を!

市街化調整区域では、原則として住宅などの建築はできませんが、都市計画法第34条に基づく例外許可によって建築が認められる場合があります。
ただし、適用条件や対象区域の指定内容は自治体ごとに大きく異なるため、「自分の土地に建てられるのかどうか」は役所で確認しなければ判断できません。

まずは、土地の所在地を管轄する自治体の都市計画課や開発指導課に相談しましょう。
事前相談の段階で、「許可の可能性があるのか」「どの34条許可に該当するか」「提出すべき書類や手順」など、基本的な情報が得られます。

注意:具体的な話をしないと「対応できない」の自治体

役所の窓口では、単に「家が建ちますか?」と聞くのではなく、「34条11号の指定区域に入っていますか?」 または 「12号の分家住宅の要件(居住実績など)に該当しますか?」 と具体的に聞くのがスムーズです。

役所の担当者は開発行為について何の利害関係もありませんので「市街化調整区域は原則として建築は禁止です」という回答になるのが一般的です。役所の担当者も悪気があっての回答ではないのですが、このような回答を聞くと事前に知識が無い人は諦めてしまいます。

このような場合、少しでも不安な方は不動産業者か建築業者に相談をして役所での調査をしてもらった方が間違いはないでしょう。

2. 開発許可申請には多くの資料や調査が必要

都市計画法第34条に基づく例外許可を申請する際には、次のような多岐にわたる書類や調査資料が求められるのが一般的です。

・土地の登記簿謄本・公図・地積測量図

・土地所有者の身分証明や住民票

・居住実績を証明する資料(例:過去の住民票履歴や公共料金の領収書)

・周辺の土地利用状況を示す図面や現況写真

・建築予定地の周囲のインフラ状況(道路・上下水道など)

・建築予定の建物概要や平面図

自治体によっては、申請前に現地確認やヒアリング調査が入ることもあります。

許可までに数か月かかるケースもあるため、余裕をもったスケジュール管理が必要です。

3. 市街化調整区域の土地が「農地」の場合は農地転用許可も必要

申請予定の土地が「田」「畑」など農地として登記されている場合は、開発許可とは別に農地法に基づく転用許可(または農地転用届出)も必要になります。

農地転用は、農業委員会を通じて都道府県または国に申請する手続きであり、開発許可以上に審査が厳しい場合もあります。

特に「農業振興地域」に指定されている農地では、原則として転用が認められないケースもあるため、農地の取り扱いには慎重な調査と準備が必要です。

4. 将来を見据えた土地活用を検討することが大切

市街化調整区域は、もともと無秩序な開発を防ぎ、計画的なまちづくりを実現するための区域です。つまり、インフラ(上下水道・道路・公共交通など)の整備が遅れていたり、将来的にも開発の見通しが立たない地域が多く存在します。

たとえ例外許可を得て家を建てられたとしても、

・生活インフラが十分でない

・将来、子や孫に相続しづらい

・売却時に買い手がつきにくい

といった不利益が生じる可能性もあります。住宅建築だけでなく、長期的にその土地をどう活用するか、将来的な資産価値をどう維持するかといった視点も含めて、慎重に判断することが重要です。

地目が宅地でなくでも建てられる?

市街化調整区域の不動産は「宅地でなければ建築や開発はできない」と思われがちですが、実際には地目よりも都市計画法第34条の要件に適合しているかどうかが重要です。

同条の11号や12号などに該当していれば、地目が農地であっても雑種地や山林であっても建築・開発が認められる可能性があります。

ただし、地目が農地の場合には都市計画法上の開発許可や建築許可に加えて、農地法による農地転用許可が別途必要となり、これらをすべてクリアして初めて建築が可能となるため、市街化調整区域では「宅地かどうか」で判断するのではなく、「34条に該当するか」「関連法令の許可が揃うか」を総合的に確認することが不可欠です。

【要注意】「既存宅地」の権利は永遠ではありません

昔から家が建っていた「既存宅地(線引き前宅地)」であっても、自治体の条例改正によって、その特例がすでに廃止されているケースが増えています。

数年前までは、市街化調整区域の不動産であっても地目が「宅地」であって建物が建っていれば、不動産会社が買取をして開発分譲できる事ができた自治体であっても、現在では用途・区画等の変更無しで現況と同様に1棟の開発行為は許可するが、その他の開発行為は不許可という事も珍しくなくなっています。

「昔は建てられたから次も大丈夫」という思い込みは禁物です。

市街化調整区域の不動産は「住宅ローン」が組めない!?

市街化調整区域の不動産売却を検討する上で見落とせないのが、買い手の「住宅ローン問題」です。

多くの銀行や金融機関は、担保評価の観点から市街化調整区域の不動産への融資を極めて厳しく審査します。なぜなら、万が一住宅ローンの返済が滞って銀行が土地を差し押さえたとしても、「再建築不可」のリスクがある土地は競売にかけても買い手がつかないからです。

銀行は審査時に「都市計画法第34条のどの要件を満たしているか」「将来的に確実に再建築(43条許可)が可能か」を徹底的にチェックします。

買い手が大手都市銀行などで融資を受けられないケースも多いため、売却時には市街化調整区域の融資に強い地方銀行や信用金庫、または専門の買取業者を選ぶといった実務的なノウハウが必要になります。

市街化調整区域に関する「よくある質問(Q&A)」

Q. 市街化調整区域なら農家しか家は建てられませんか?

A. いいえ、農家以外(一般の方)でも建てられるケースはあります。
都市計画法第34条第11号に基づく「区域指定」がされているエリアであれば、条例の基準(インフラや道路幅員など)を満たすことで、一般の方でも住宅を建築・購入することが可能です。

Q. 地目が宅地なら家は建てられますか?

A. 宅地だからといって自動的に建てられるわけではありません。

市街化調整区域の不動産の地目は登記上の分類であり、建築の可否を決定づけるものではありません。必ず都市計画法(34条各号、43条の建築許可など)の要件をクリアしている必要があります。

Q. 分家住宅は誰でも購入できますか?

A. 購入(所有権移転)自体は可能ですが、一般の方が買うのはおすすめしません。
分家住宅は「人に対する許可(属人性)」で建っているため、要件を満たさない第三者が購入した場合、将来的に建て替え(再建築)が認められないリスクが極めて高くなります。

Q. 都市計画法第34条第11号と12号はどちらが売りやすいですか?

A. 圧倒的に「34条11号(区域指定)」のほうが売りやすいです。
都市計画法第34条第11号は土地に紐づく許可のため、一般の買い手でも再建築が可能です。そのため資産価値が落ちにくく、通常の宅地に近い形で売却活動が行えます。

Q. 市街化調整区域でも住宅ローンは利用できますか?

A. 条件付きで利用可能ですが、金融機関は限定されます。
確実に再建築が可能であることを証明(自治体の建築許可の見込み等)できれば融資を行う金融機関もありますが、審査は市街化区域に比べて非常に厳しくなります。

ネット銀行の多くは市街化調整区域というだけで審査対象から外れてしまう事が多くありますし、大手メガバンクによっては12号による開発行為による物件については住宅ローンの融資審査を受け付けない場合もあるようです。

【重要】市街化調整区域の不動産を売却する場合には各自治体の確認が必要です。

・市街化調整区域は原則として開発行為が禁止されていますが、例外的に【都市計画法第34条第11号・第12号】に該当すれば、住宅の建築が認められる場合があります。

・第11号は、自治体が指定した区域(区域指定)内で、条例の基準に適合すれば、農家でなくても一般の方が住宅を建てられる制度です。

・第12号は、自己居住用住宅の申請者が6親等以内の親族であり、かつその地域または隣接自治体の市街化調整区域に20年以上居住している(属人生がある)ことが必要です。婚姻関係がある場合は3親等以内までが対象です。

・線引き前宅地や既存宅地の扱いも重要で、過去の利用実態によっては新たな建築や再建築が認められるケースがあります。

・地目が農地の場合は、建築に先立って農地転用(農地法第5条等)の手続きが必要になります。

・市街化調整区域に関するルールや運用は自治体ごとに大きく異なるため、計画を立てる際は必ず現地の行政窓口で確認し、事前相談を行うことが不可欠です。

🔍 市街化調整区域の土地を活用したいときは、法律の仕組みや地域事情を正しく理解し、行政窓口や専門家のアドバイスを活用しながら、慎重かつ現実的な計画を進めましょう。

市街化調整区域の不動産売却を検討している方はこちらも読んでいます⇒「市街化調整区域の「区域指定」とは?調べ方と確認ポイントを解説します

市街化調整区域でも建てられる──その“例外”をご存知ですか?

「市街化調整区域にある相続した不動産を活用したい」

市街化調整区域の不動産は、「誰が、いつ、何の目的で」 申請するか、または申請していたかで方向性が180度変わります。
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【著者プロフィール】

山中 賢一
ワイズエステート販売株式会社 代表取締役
不動産売却専門 兼 廃業・事業再生コンサルタント

埼玉県さいたま市を拠点として、全国の複雑な不動産問題を解決に導く専門家。
大手不動産会社やFC店で「売却不可」と断られた市街化調整区域、権利関係が複雑な訳あり物件、相続トラブル等の売却において圧倒的な実績を持つ。

また、提携法律事務所との強固なネットワークを活かし、廃業・倒産に伴う法人名義の不動産売却や、資金繰りに苦しむ経営者のための資産整理・再生スキーム構築を得意とする。単に「売る」だけでなく、任意売却や債権者交渉、弁護士と連携した法的措置を伴う出口戦略まで、金融・法務・実務の三位一体で顧客の「後悔のない選択」を支援している。

ワイズエステート販売株式会社
「他社で断られた案件」「銀行交渉が必要な売却」など、出口の見えない不動産のご相談を承ります。法務・金融の視点から、あなたの資産を守る「最適解」を提案します。

●市街化調整区域のスペシャリスト: 建築許可の判断が難しい市街化調整区域や、相続で問題になりやすい「負動産」の解決に注力。

●土地の歴史を読み解く調査: 登記簿や航空写真から土地の変遷を辿り、自治体独自の判断基準まで深く踏み込む緻密な調査を信条としています。

●producer(プロデューサー)としての視点: 単なる「仲介」ではなく、法的・財務的背景を汲み取った「再構築」の提案を重視しています。

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